GDC2010報告会「ソーシャルゲーム関連紹介」についての補足

前回書かせていただいた報告会のエントリーについて、新清士さんご本人からコメントを頂きました。ありがとうございます!

コメントは前回のエントリーを補足する内容で、ソーシャルゲーム(以下SG)とiPhone、2つのプラットフォームの環境の違いをご説明いただいたものです。自分は報告会当日「2〜3年後にはSGも今のiPhoneプラットフォームと同じようになっちゃうんじゃないかな?」と思ってたんですが、どうも2つのプラットフォームは、そう簡単に判断出来ないようです。

GDC2010 報告会「ソーシャルゲーム関連紹介」コメント欄

詳細なまとめありがとうございます。
私も、補足的に。


iPhone 市場と同じようになるという議論がよく行われますが、今年参加してわかったのはソーシャルゲームは短期のブームでは終わらないという感触です。
大きな理由は、誰がビジネスデベロップメントをしていく権利を持っているかです。


iPhoneではビジネススキームの設計する権利がすべて、アップルの側にあり、コンテンツの開発側には権限がないために制約が多いこと。それがコンテンツ企業側が収益を出すことを難しくしている一因になっています。一方で、ハードプラットホームに非依存のSGが強くなったのは、ビジネスデベロップメントまでができていること。
Facebookは環境を提供しただけで、力関係的には、すべてを牛耳りたいアップルとコンテンツフォルダーよりも、より協力的なスタンスを取っています。


 そのために、Zyngaのようなむちゃくちゃな巨大新興企業が登場できる余地があったのです。詳細な収益面の数値については、今回完全に省略しましたが、 Zynga等が稼ぎ出している金額は、iPhoneで一番収益を出しているGameloftより上だろうと思います(未上場なので、正確な数値がわからない)。
また、今のSGがすべてと考えるのも愚案です。Unityを紹介したのは、その点にありますが、なぜこの企業がすごいのかをご紹介するには、時間が足りなかったですね。


もちろん凄まじく競争は激化は進むと思えます。そのため、今から巨大戦艦Zyngaと争う形で参入して、収益が簡単に上げられますよ、とまでは言えません。
今回のGDCでも、大きく話題になったSGベンチャーがファンドから多額の資金を得て、いち早く参入したにも関わらず、2年で倒産してしまったケースの発表もありました。
アメリカの企業にとっても甘い市場ではありません。


考え方をもっと変える必要があります。それは、そのうち、どっかに書きます。

自分はあまりゲーム業界を俯瞰的に見れていないと自覚しているので、上記のコメントにキッチりと意見が出来ませんが、SGとiPhoneプラットフォームの今後がどうなっていくのか、新さんが書かれる記事に期待したいと思います。

>新さんへ

重ね重ねにはなりますが、コメントありがとうございました!今後もご活躍期待しております。