先日に引き続き、THE GNOMON WORKSHOPで販売されている、「Gears of war creature design」を観てみました。
このビデオも、購入するまでは「Gears of warで使用されているような、インゲームのクリーチャーモデリングをするノウハウ」だと思っていたのですが、実際に観た感じだと「Gears of Warのクリーチャーを題材に、コンセプトアートとコンセプトモデリングを制作する流れを解説する」内容でした。
なので、このビデオも、おススメ度を書くとすれば、こんな感じ。
| ターゲット | おススメ度 |
|---|---|
| インゲームのクリーチャーモデリングのノウハウを覚えたい | ★☆☆☆☆ |
| ゲーム制作で使用する、コンセプトアート（2D・モデリング）の制作手法を見てみたい | ★★★★★ |
インゲームのモデリングの流れを勉強するのであれば、「d'artiste: Character Modeling 2」の方が有用ですね。このビデオは、ちょっと方向性が違いました。
では簡単に、ビデオのレビューです。
Gears of War Creature Design
価格：$59.00
時間：188分
形態：DVDの郵送 or データ（ムービー・サンプル)のWEBからのダウンロードTOPICS
00: Introduction (1分)
01: A Beast Is Born (24分)
02: Fleshing out Ideas (14分)
03: Wrapping up the Initial Sketch (17分)
04: Starting the 3D Concept (31分)
05: Working the Model (44分)
06: Getting into the Details (17分)
07: Finishing the 3D Concept (9分)
08: Polishing It Off (31分)
00: Introduction
前回同様、解説者の説明です。
今回は、おとなしめなクールガイですが、以後のチャプターでは、舌打ちしたり、メッセンジャーにメッセージが着たり、ゲラゲラ笑ったり、中々の自由人です。アーティストっぽいっちゃ、アーティストっぽい…。
01: A Beast Is Born 〜 03: Wrapping up the Initial Sketch
チャプター1・2・3と、3つを使って、デザインスケッチを描いていきます。
ここではシルエットや、ディティールのアイデアを試行錯誤しながら、途中でスケッチを大幅に消したり、気持ち悪いデザインも模索しますが、最終的には、バッチリコンセプトスケッチが出来上がります。さすが、速くて上手い…。
04: Starting the 3D Concept 〜 07: Finishing the 3D Concept
チャプター4から7までは、3dsMaxでモデリングしていきます。
チャプター3で描いたスケッチをグリッドに貼り付け、下絵にしてからモデリング開始です。作業的には、サイドビューでカーブを描いて、ポリゴンを押し出し、形状を整え、ポリゴンをガリガリ割って、ラティスなどを使って、ガンガン変形していく。観た感じ非常にレガシーな作り方なので、効率が悪そうな印象を受けました…。でもガシガシ作っていきます。
シンメトリーなオブジェクトを作成する場合も、その場でオブジェクトを複製して左右反転、所定の位置になんとなく移動する。と、アシンメトリーなモデリングを心がけての事なのか、機能を知らないだけなのか、ちょっと分かりませんが、3D初心者的な操作をします。
ただ、この章の最後でも、かなり完成度の高いモデルが完成するので、あまりツールに頼らずに、センスだけで作っているようなイメージです。ココまで思い切りの良いモデリングも初めて見ました…。
インゲームのモデルじゃないんで、そこまでストイックでなくても良いのかもしれませんね。あくまでスピードを優先した、コンセプトモデルとしての作り方。
08: Polishing It Off
最後の工程として、チャプター7で作成した、3Dモデルを何枚かレンダリングして、PhotoShopで合成し、詳細を描きこんでいきます。
ここでは、各部のディティールを追加し、クリーチャーのイメージの完成度を上げると共に、「Gears of War」のタイトルを配置したり、下地に背景画像を描き込んだりし、コンセプトアートとしての完成度も上げていきます。
最終的に出来た画像が下記の通りです。
確かに、コンセプトアーティストの作業を、じっくり眺めていた事が無かったので、良い経験になりましたが、値段に見合った価値があったかというと、微妙な感じです…。自腹で購入するとガックリしますね。ガックリ…。
