今日は時間が取れたので、「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII」のムービーパートで使用されている、フェイシャルシステムを読み解いてみました。ちなみにCGワールド2007年12月号の記事を参考にしています。
このフェイシャルシステムは、個人的には一番理想としているフェイシャルシステムだと思う。Rigの概要としては、「骨格」「筋肉」「シミュレーション」とそれぞれで役割を分担し、最終的に顔表面のジオメトリを制御する手法になっている。それぞれのレイヤーの役割はこうだ。
- 骨格レイヤー
- 筋肉レイヤー
- 表情筋を担当するレイヤー。表情筋の伸び縮みを制御し、表情を作る。使用者はここをメインで制御して、理想の表情を作っていく(はず・・・)。予想ですが、CEDEC2008のラストレムナントのフェイシャルの講義で紹介されていたように、各筋肉の伸び縮みをスライダーなどで制御し、筋肉の動きを正確に制御していく方法ではないかな?と思う。
- シミュレーションレイヤー
- 筋肉の揺れ・たわみを担当するレイヤー。上記2つのレイヤーで作られた顔表面のジオメトリに対し、シミュレーションを行う。このレイヤーは、全てコンピューター任せだと思うが、それ故内部の制御はわからず。かなりノウハウが詰まってるんでしょうねー。
という感じ。
このRigを使うメリットは、どんなところだろうか。個人的に思うのは下記の2点
- メリット
-
- 正確な表情筋の動きを再現している
- 筋肉の上を滑る皮膚の動き・揺れをシミュレートできる
上記の点により、非常に説得力のある動きが再現できるのがメリットだろう。逆にデメリットは、こんな感じかな。
- デメリット
無理やり上げてみたが、スクウェアエニックスのメンバーだったら、技術力と人海戦術で解決できそうですね。
とまぁ簡単に記事を読み解いてみたが、仕事で次に作るフェイシャルRigは確実にこれをベースに設計していくだろう。だって、この表情筋の制御手法は筋肉好きな自分にとっては、非常に好奇心をそそられる要素がたくさん詰まっているからなのです。